【和装生活のはじめ】 呉服屋さんに行きました。
そろそろ40歳間近ということで、丁度良い節目なので
これを機に普段の装いを全て和服に替えてしまおうと思いまして、
今日、浅草の呉服屋さんに行ってまいりました。
場所は雷門でお馴染み、浅草寺のすぐ近く。
男きもの専門店「ちどり屋」さんでございます。
って、暑さで写真を撮るのを忘れてしまった・・・
ですので文章多めになりますが、ご了承ください。
さて、着物が欲しい欲しいとつぶやき始めたのが5年前。
当時は着物に種類があることも全く分からず、初めて行った呉服屋さんで
「そこそこ良いものを大切に使いたい」と言ってしまったため、
御召の袷(裏地アリの長着)で見積もりを取ってしまい
総額32万円という数字を提示され、それで一度は断念してしまっていたのでした。
和服というと、どうしても正月や結婚式で着る「羽織袴」、
力士や落語家で馴染み深い「長着」、
つまり、自分の中で形式ばった服というイメージが拭えなかったのです。
それゆえ、30万円という金額を見て素直に納得してしまい、
なんとなく「欲しい欲しい病」が収まってしまっていたのでした。
しかし、色々と着物のことについて勉強していくにつれ、
「普段着」というジャンルがあることを知り、
それも古着であれば2万円程で購入できる上、
生地の素材が木綿なので家庭で洗濯ができる、ということを知ったのでした。
普通に考えればそうですよね。
昔の人は和服が普段着でした。
それも、全ての人が30万円の予算で着ていたわけではありません。
そう考えたら、もっと気楽に着られる和服があるはずだ、と欲しい欲しい病が再燃。
男着物の種類、生地の素材、縫い方などなど、
いろいろ勉強し、今回の再戦になった次第です。
呉服屋さんに伺うにあたり、
事前に自分の希望をまとめておきました。
・長着と羽織と長襦袢と角帯を揃えたい
・素材は着心地が極上という正絹
・帯は博多献上柄
・反物の素材は紬
・色は無地で渋い色
細かいところだと、
・長襦袢は関西仕立て
・長着は背伏と居敷当てを付ける
とまぁ、こんな感じ。
実際にちどり屋さんで様々な反物を見せてもらったのですが、
自分としては意外というか、一番気に入ったのは「ちりめん地」でした。
本当に柔らかくて軽くてスベスベなんです!
当初の希望は、糸を先染めした紬糸の平織りでしたが、
実際に見せて頂いた、ちりめん後染め心奪われ、こちらで仕立てることで即決。
柄はなんと、鮫小紋と市松模様の混合です。
鮫小紋とは、反物の上に無数の穴の空いた型紙を乗せてから染料を塗って
模様を付けたもので、武家社会では非常に格式の高い柄です。
そして、市松模様はいわゆるチェック柄ですね。
私が選んだ生地はこの鮫小紋と市松模様が織りだけで表現されており、
繊細でありながら非常に洒落ていて、一目で気に入ってしまいました。
写真を撮るのを忘れてしまったので、
画像で再現しますが、このような感じです。
あぁ、ダメだ・・・
絹糸の艶というか色気が全く表せない。
恐らく、写真でも無理なんじゃないかな。
ともかく、こんな感じの模様なんです。
反物は出会いと言いますから、まさしくその通りになりました。
帯は希望通り、博多献上の角帯を購入。
それから、洋服でいうとシャツにあたる「長襦袢(ながじゅばん)」。
これもちゃんと絹製でないと快適でないそうで、
ケチってポリエステルにしてしまうと熱や湿気がこもったり
裾や袖の生地のスレで静電気が発生するなど、かなりのストレスが溜まると聞き、
少々お値段はしましたが、正絹の反物から仕立てて頂くことにしました。
ちなみに、長襦袢には「関東仕立て」と「関西仕立て」があり、
浅草の和裁師さんには申し訳ないのですが、
着崩れの少ない「関西仕立て」でお願いすることにしました。
本当は長着と同じ生地で羽織も作りたかったのですが、
予算を10万円ほどオーバーしそうなのと、
自分が選んだ反物が3丈物で長着1着分しか作れませんでしたので、
羽織はまた今度と諦めて、今回の買い物はここまで。
仕立て上がりは8月末だそうです。
あとはそのうち追加していきましょうかね。
というか、自分で縫うことにしました。
和裁道具を全部そろえましたので、
とりあえず1/4のミニチュアを作ってから本番に挑もうと思います。
※ ちどり屋さんに居た1時間ほどの間、お客さんが3組ほど来ましたが全員20歳台!
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