ETA2892-A2 テンプ&ヒゲゼンマイの交換
2012年8月3日の記事で書きましたが、ETA2892-A2を分解・組立をしている最中、
不注意でヒゲゼンマイを絡ませてしまいました。
幸い、パーツ単品で取り寄せできましたので、
テンプ&ヒゲゼンマイの取り付けをやっていきたいと思います。
こちらがパーツのパッケージです。
ちなみに裏がこちら。
薬のシートのみたいですね。
カッターで紙を切り、ケースを取り出します。
ケースの中にはテンプが。
ヒゲゼンマイは単品では取り寄せできませんので、テンプとのセットになっています。
では取り付けていきましょう。
あ、その前に・・・
ご注意
私のテンプの取り付けは、ネットで情報を拾っただけの素人の取り付けです!
このやり方が正式かは分かりませんので、真似される方はその旨ご留意ください。
テンプの取り付けは輪列を載せていないムーブメント上で行います。
まず、ケースから取り出したテンプをホゾ穴に収めます。
次にテンプ受けを被せ、普通にネジ留めします。
そして、ヒゲゼンマイの終端にあるヒゲ持ちを、エタクロンの特徴である
スタッドホルダー(クリップ)に挟み込むわけですが、この2本のフォークの
片側には窪みがあるのが分かります。
そこにヒゲ持ちを収める訳ですね。
うーん、
この部分、写真だと黒く錆びているように写っていますね・・・
現物はちゃんとシルバーなのですが。
まぁ、それはいいとして、
クリップで挟む前に、ヒゲ持ちを所定の位置に置きます。(ただ置くだけ)
ここで、ピンセットを使いヒゲゼンマイを2本のヒゲ棒の隙間に通します。
最後に、ドライバーなどを使ってヒゲ持ちを押し、スタッドホルダーに
パチッと嵌め込みます。
とりあえず、これで 取り付けは完了です。
人によってはテンプ受けを逆さまにして、その上で取り付けている方も
いらっしゃるようです。
自分はムーブメント上で作業するのが一番安定していると思ったので
この方法にしました。
それから、3番車ホゾの破損とガンギ車の紛失(笑)もやってしまったので、
これもパーツを手配してあります。
一度テンプ受けを外して輪列を組み、再度テンプを乗せて動作確認を行いました。
やったー! 動いたー!
ここまでは只単に組み付けしただけですので、調速はこれから行います。
この作業は次回にいたしましょうかね。
コメント
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コメント (7)
76歳と高齢ですが 落として狂ってしまった 腕時計の裏蓋を開けて歩度調整をしてる間にヒゲゼンマイ壊してしまいました。 貴兄の記事を拝見して関心しました。
参考になりましたが、私には無理そうです。修理やに出そうと思いますが、費用は結構掛かるでしょうね。時計はロレックスのGMTです。
「落として狂ってしまった」とのことですが、もしかしたら歩度調整の問題ではなくて、天真の曲がりや折れが原因かもしれませんね。
もう一つ、ロレックスのヒゲゼンマイですが、もしかしたら「ブレゲひげ」という形状でしたら修正はそこそこな技量を要します。
時計学校や、実際に実務を積んでいないと修正は難しいかもしれません、
やはり最終的には日本ロレックスでの修理となりますでしょうか。
はじめまして。
楽しくブログを拝見させていただいております。
私も趣味で分解組立に挑戦しようと思っているのですが、交換用パーツはどちらで購入されているのでしょうか?
香箱に収めるゼンマイの方は見つけられたのですが、テンプ及びヒゲゼンマイは見つけられずコメントいたしました。
交換パーツの入手先ですが、東京御徒町の時計用品の問屋さんで注文が可能です。
自分の場合、五十君商店さんを利用させていただいています。
素人でも対応よく接して頂けますのでお薦めです。
また注文する際、ムーブメント名と、もし特定可能であれば部品Noも分かれば確実です。
私は部品Noを以下のサイトで確認しています。
ETA
tech.gleaveandco.com/tech-sheets/eta
SEIKO
tech.gleaveandco.com/tech-sheets/seiko
ご参考になればと思います。
ご返信ありがとうございました!
五十君さんは楽天での取り扱いがほぼ全てかと思っておりましたので、大変ありがたい情報をいただけました。
また部品Noのサイト、初めて拝見しましたがものすごくテンション上がりました。
分解組立に入れるのはもう少し先になってしまいますが、先取りして読み込んでおきます。
ご丁寧にありがとうございました。
こんばんは。
趣味で時計をいじっている者です、ほぼど素人の域をでません。
時計修理でネット検索をしていたら、NEEDSさんのブログにたどり着きました。
最近、ブログを更新されていませんが、お元気なのでしょうか?
とりあえずコメントさせていただきます。
針の交換時にムーブメントを取り出しているときにテンプの上に載っているひょうたんのような小さなパーツと石?(多分)が落ちてしまい困り果てています。貴殿の2012.09.07の記事の上から写真6枚目が鮮明でどういうものか良くわかります。
パーツの名前も分からないのですが……どうやってもうまくはめ込むことが出来ません。
もし可能であればご教示お願いいたします。ムーブメントは4R36です。
コメントありがとうございます。
>テンプの上に載っているひょうたんのような小さなパーツ
このひょうたん形のパーツは”耐震押さえバネ”と呼ばれている部品で
テンプの天真を守るインカブロック(耐震装置)を構成している一部です。
自分は4Rのインカブロックを分解したことはないのですが、
このタイプですと通常、テンプ受けにある耐震押さえバネが嵌っていた部分の
両端にある隙間にピタっと収まるように置き、
水平方向に回転させてあげると嵌る構造だと記憶しています。
この作業の際、ピンセットや押さえ棒を複数使い、
上手く扱ってあげないとどこかに飛んでいってしまこと多数です。
>最近、ブログを更新されていませんが、お元気なのでしょうか?
当方、最近更新が止まってしまっているのは
数年前より本気で根付彫刻をやっているため、
時計に割ける時間がほぼ無くなってしまったためです…
ですが、オールドセイコーを集めたり、スピードマスターを買いなおしたりと
時間が無いなりにも時計に触ってはおります。