トゥールビヨンの歩度調整
およそ1年前、
トゥールビヨンの構造はどうなっているのか、という疑問から
持っていたビーバレル「BB-333」の分解を試みたわけですが、
最近、またトゥールビヨンをバラしてみたくなる衝動に駆られ、
再度チャレンジしてみました。
分解組み立ては、以前に増して落ち着いて出来るようになっていました。
しかし、今回テーマに掲げたのは構造を知ることではなく、
「トゥールビヨンの歩度調整」なのです。
結論から言いますと、
もう2度とやりたくないと思えるほど時間がかかりました。
おそらく大変だろうと予想していたのですが、これほどまでとは・・・
もう、緊張で体の節々が痛いです(笑)
早速その過程をお見せいたします。
まず、ある程度調整を崩します。
こちらが崩した後の歩度です。
日差+286秒。 結構キてます。
では、まず1.1msある片振りから直していきましょう。
これはヒゲ持ちをどちらかに動かせば値が変わりますね。
しかし、しかし、そこはトゥールビヨン。
キャリッジが動いていますのでまともに作業できません。
私の予想ですが、メーカーでのトゥールビヨンの歩度調整は、
テンプとテンプ受けをキャリッジから外し、シンプルな調整用の輪列に
組み込んで調整した後にトゥールビヨンに載せるのではないでしょうか?
そのほうが安定しており、絶対に確実です。
さぁ、困った。
やっぱりテンプを止めるのが最善か。
テンプを止めるにはロディコか柔らかいプラ製の押え棒で押える方法が
考えられます。
今回は押え棒で行ってみましょう。
何とかキャリッジに負担をかけないように押える場所を変えながら
方振り調整を行います。
お、いきなり大幅な改善が見られましたね。
280sあった日差が149sに。
よしよし。
次は日差調整です。
進み傾向を遅らせますので、緩急針を左側に動かし、ヒゲゼンマイの有効長を
長く取りましょう。
かなり改善しました。
で、ここからが問題なのですが、
緩急針を動かしたら、ヒゲ持ちまで一緒に動いてしまったのです。
結果、またビートエラーが出ることに。
仕方がないので、再度方振り調整・・・
うまく行ったと思ったら、今度はトゥールビヨン特有?の波打ったような
グラフが出現。
むぅ~
とりあえず、+24秒の日差を何とかしよう。
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そんなことを本当に1時間以上行っていました・・・
調整が微妙過ぎる!!
キャリッジが動いて作業しづらい!!
肩凝った。
目疲れた。
もうイヤだ。
最終的な結果はこちら。
これは平置きです。
縦方向だと+10~15秒くらいになってしまうのですが。
なんというか、もう触りたくありません・・・
次にトゥールビヨンを分解するのは来年かも。
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