トゥールビヨンを分解しました。その1「キャリッジ取り外し編」
最近、フライングトゥールビヨンの付け根がどのようになっているのか、
気になって気になって仕方がありません。
センターブリッジトゥールビヨンなら、普通のテンプと同じで地板と受けで
挟んでいるのはわかるのですが、受けがなく浮いたように見える片持ちとなると、
はたして構造はどうなっているのでしょうか。
あちこちネットを徘徊したのですが、決定的なものは見つけられませんでした。
イラストばかりで肝心の写真は見当たらないし、高級メゾンのものは
ボールベアリングが入っているとWebページには書かれてますが、
じゃ、実際にはどういう構造で支えているの?
こうなったら、自分でなんとか調べるしかありません。
仕方がないのでビーバレルのBB333様に実験台になっていただくことにしました。
本日のイケニエ
初めてのトゥールビヨンの分解・・・
超緊張しますよ・・・
失敗したら20万がパ-です。
でも、これも勉強のため。
壊す覚悟で行きます。
よし! まずはムーブメント外し。
裏蓋を開けたらゼンマイのトルクを解放します。
金属製のスペーサーがネジ止めされていたので、これを外してケースから
取り出します。
作業台にセット。
う~ん・・・
さて、これからどうするか。
とりあえず、テンプを外しましょうか。
っと、
うわわわわ、キャリッジがクルクル動く!
なんとも作業しづらい!
なんとか片方のネジを外して、そのネジ穴に押え棒を差し込んでキャリッジを
固定しながら、もう片方のネジも外しました。
これがトゥールビヨンキャリッジの受けとテンプです。
下のほうはこんな感じ。
なんだか、筒状のパーツも外せそう。
無くしたら当然スペアなんぞありませんので、さっさと伏せ瓶の中へ。
ここから先は固定されている4番車を外したほうがよさそうですね。
キャリッジが動くので、とにかく作業がしづらい。
早々に外しましょう。
4番車はネジ3本で固定されていました。
こちらが外したキャリッジです。
ふぅ~・・・
緊張する。
でも、フライングトゥールビヨンの構造を知るためには自分でやるしかない。
きっと昔の時計師も、こうして他人の時計を研究したはず。
いや、今でもこんな風に研究されているはず。
要は、壊しても諦められる覚悟があるかどうかだけ。
次回更新は
トゥールビヨンを分解しました。その2「キャリッジ分解編」です。
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