7S36搭載SEIKO 5 SPORTに4R36を載せる! その1
先日購入したSEIKO 5 Sport 「SNZF17」ですが、
手にするうち、益々気に入ってきている自分がいます。
そうなると人間というものは、「この時計をもっと魅力的にできないか」と
欲が出てくるものでございます。
そして思いつくことは多分、世界のSEIKO 5 ヲタク達と同じ。
”あの”ムーブメントへの載せ換えです。
このSNZF17の機械は、SEIKO 5 ではごくフツーの7S36。
こちらを、最近ブレイクしている期待のエース(という程でもないが)
手巻きハック付き4R36に載せ換えてしまおうという計画です。
早速、着手。
まずは肝心要の4R36の手配です。
と、いきたかったのですが、これが結構難問でして、
複数の時計店に問い合わせたところ、
セイコーからは4R36単体でリリースはされていないようなのです。
つまり、ムーブメントがダメになった場合、機械を新調することは出来ない、
ということです。
※ メーカーに出しての修理は可能
いきなりガックリ・・・
はぁ~、仕方ない。
4R36搭載機でも買うかー(爆
というわけで、こちら。
ムーブを抜き取るためだけに購入したSEIKO 5 SPORT 「SRP129」さんです。
4R36搭載機でカレンダーの色がブラックというモデルが結構限られていて、
いろいろ物色した末に選んだのがSRP129です。
オールブラックでそのままでもカッコイイ!
ですが、私は格下のSNZF17のほうが好きなんですからしょうがない。
こ奴等の臓器移植を決行いたしますよ。
まず機械を確認しましょう。
こちら、SRP129はご覧の通り目的の4R36が積まれています。
ローターが少し汚れているのは、
ゴミ取りで使ったロディコに油が付いていたため・・・
嗚呼、情けない。
そして、SNZF17。
ちょっと見辛いですが「7S36C」と刻印されています。
7S36と4R36の違いは
・ローターでの巻き上げ方式
・石の数
・手巻きの有無
・ハック機能の有無
等々、いくつかありますがムーブメントの載せ換えでポイントになる点は
巻き真の違いではないでしょうか。
ごらんの通り、中腹の形状が少し違います。
巻き真と竜頭は接着されていますから、
もし形が同じであれば手間を省いてそのまま流用しようと思ったのですが、
ケースの大きさも違いますのでどちらにせよ交換しないといけません。
こちらが今回SRP129と一緒に手配した4R36用の延長巻き真です。
この巻き真にSNZF17の竜頭を付けて使用します。
そして次に7S36用の巻き真。
が、ここで問題発生。
手配した7S36用の巻き真の形が微妙に違います。
なんだかネジの部分も短いし・・・
型番は確かに合っている筈なんです。
ちなみに巻き真の型番は「0357-010」。
(4R36の巻き真は「0351-200」で700円ほど)
パーツ番号の確認に使ったこちらのサイトでは確かに「0357-010」があります。
もしかしたら、もう一方の「0351-260、261」の方だったのかなぁ・・・。
御徒町の問屋さんでも「0357-010」と紹介されたので合ってると思ったのですが
これはちょっと誤算です。
後日確認するとしましょう。
問屋ではなくグランドセイコーマスターショップで巻き真の手配を頼んだときは
「製品と全く同じタイプで竜頭と巻き真が予めくっついた状態の部品しか
手配できない」と言われていたので、ちょっと嫌な予感もしますね。
巻き真の件は後で調査するとして、
今度はケースとムーブメントのスペーサーが合っているか確認します。
何もせずゴソっと載せ換え。
バッチリですね!
ピッタリ収まりました。
裏蓋もサイズは一緒で、
しっかり閉めてもローターが当たってしまうことはありませんでした。
裏の様子がこちら。
SNZF17に4R36が載っているのがわかります。
問題はやはり巻き真の長さです。
SNZF17に対して4Rの巻き真は短すぎ、
SRP129に対して7Sの巻き真は長すぎ。
ん?
7Sの方の巻き真が長すぎ!?
!!!!
と、いうことは巻き真から竜頭を抜いて
カットしてから再利用すれば使える!
イエーイ! ラッキー!
じゃあ、7Sの巻き真から竜頭を抜いちゃいましょう。
竜頭を抜く場合は、巻き真に接着剤が塗られているので
これを無効化してあげなければいけません。
うっすらと青みがかっていますので、
多分、ヘンケルの「LOCKTITE 242」だと思います。
この接着剤の脱出トルク(接着が剥がれるトルク)は5Nmなので、
指先で回すだけの竜頭に対しては十分すぎるほどの固着力です。
そのまま巻き真を四ツ割で掴んで捻ると折れると思いますので、
ロックタイトを熱して変質させ、接着効果を無くしてから外すことにしましょう。
熱を加える方法は直火だと竜頭も変色してしまうので、
細めの半田ゴテで巻き真だけを加熱することにいたします。
とりあえず今回はここまで。
次回は文字盤と針の交換です。
次>> 7S36搭載SEIKO 5 SPORTに4R36を載せる! その2
コメント
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コメント (5)
わたしは7S26はきらいでないのですが、面白いですね。
詳細情報はファイブ実験室とここくらいですので、詳細なやり方解説を期待しております。
参考
www.thewatchsite.com/21-japanese-watch-discussion-forum/31695-can-you-swap-7s26-4r36-skx007.html
NINJA300さん、いつもコメントありがとうございます。
同じコメントを複数投稿して頂き、ご面倒をおかけいたしました。
コメント内にURLが記載されておりますと一旦「承認待ち」状態で
保留される仕様になっております。
ご了承くださいませ。
参考先を拝見いたしました。
世界には同志がいるのですね(笑
やはり皆ポイントは巻き真、竜頭あたりのようです。
しかし、7Sのマジックレバーの巻き上げは凄い・・・
ローターのレスポンス、構造のシンプルさ、巻き上げ効率、
全てが世界一ではないでしょうか。
マジックレバーはすごいですよね。9Sが切り替え車を使っているのは残念ですね。セイコーにはもっと自社製品に誇りをもっていただきたいものです。SDもコイル部分を隠して、機械部分だけみせているという批判が多いですよね。j
マジックレバーを全面に打ち出すために、大型化・面取り・エングレービングされたマジックレバー・ウルフトゥースなんかがあったら「うぉ!」って声を上げてしまうかもしれません(笑
今度アップしますが、試しにスプリングドライブのコイル部分が見えるようにフォトショップで画像を作成してみました。
自分にセンスがないのか、コイルという部品が芸術まで昇華できるポテンシャルを秘めてないのか、いまいち不明ですが、結構微妙でした・・・
>>4R36搭載機でカレンダーの色がブラックというモデルが結構限られていて
質問ですが、7s26の曜日ディスクと日付ディスクを4Rへ移植することは出来ないのでしょうか?