「週刊 和時計をつくる」 第1号
デアゴスティーニから発売されている「週刊 和時計をつくる」ですが、
昨日、第2号と第3号が届きました。
定期購読は、奇数号の発売日に2号同時に郵送されてきます。
毎号、制作の様子をお伝えしてもよいのですが、作業工程がそれほど多くない
ので、先日の投稿で、1か月に1度、4号まとめて紹介していくことを宣言
しました。 ですが、今回は第1号の記念ということで、例外的にご紹介したい
と思います。
週刊 和時計をつくる 第1号
「文字盤の墨入れと音穴板をつくる」
まずは、文字盤の墨入れです。
これが手を加える前の文字盤。
おっと、いきなりキズを発見。
まぁ、量産品ですから仕方ないですね。
このままでは気分が悪いので、紙ヤスリで磨きます。
家にあった田宮模型の1500番フィニッシングペーパー。
ひたすらゴシゴシ・・・
これが磨いた後です。 すっかり綺麗になりました。
折角なので、更にピカピカにするためポリッシュを掛けてみましょう。
ワコーズのメタルコンパウンド登場。
ひたすらゴシゴシ・・・
すると、
イエーイ! ピカピカ!
さて、ここでお気付きの方はいらっしゃるでしょうか?
実は、時計で文字盤に対して鏡面加工することは、
光が反射してインデックスが見えづらくなってしまうため禁忌行為なのです。
ブレゲなどでお馴染みのギョーシェ彫りも、そもそもは文字盤の乱反射を防ぐ
ための装飾です。
では今回、なぜ私がそれを行ったかというと、この時計が5年、10年を経過
した時に、文字盤が綺麗に均一に酸化してくれるように、という目論みが
あったからです。
せっかくのクラシカルな時計です。
私のブログでは、ただ作るのではなく、年月が経過した後の姿がより美しく
見えるよう、今後も何かしらの手を加えながら制作していきたいと思います。
次は肝心の「墨入れ」を行います。
先ほど磨いた文字盤に、付属していた墨汁を塗って、布でふき取ると―
うおー! 思った以上に品格が出ましたよー!
最初と比べてみてください。
なんというか、ゴージャス!?
う~ん、これは良い出来なんじゃないでしょうか。
完成した姿が楽しみです。
さて、お次は和時計のムーブメントを囲うケースの作成です。
でも今号に付属しているのは音穴板の1枚だけです。
コレですね。
まずは「透かし布」を検品。
・・・。
あー、個人的にNGですね。
布の目が綺麗じゃありません・・・。
しかも、布を左右にちょっと引っ張ると、簡単に網目が歪みます。
急いでホームセンターに行き、金属メッシュを購入してきました。
これなら満足できそう。
で、音穴板の実際の制作は超簡単で、メッシュを2枚の板で挟むだけです。
これが完成した音穴板です。
よしよし。
網目も正しく並んでいて美しい。
単なる布から金属メッシュにしたため耐久性もアップしました。
やはり、ただ与えられたものをなぞるのは駄目ですね。
常に多方面から観察し、敏感に疑問を感じ取り、より良い方向に持っていく。
趣味の世界なら尚更。
あとは時間とコストと相談になる訳ですが。
とりあえず、今回はここまで。
次回は第2~5号まで、4回の制作の模様をお伝えしようと思います。
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