グランドセイコー「SBGH001 メカニカル ハイビート 36000」の歯数について
先日の休日のこと。
発売してかなり時間が経ちますが、グランドセイコーの高振動機である
「SBGH001 メカニカル ハイビート 36000」についてボケーっと
考えていました。
私が気になったのが歯車です。
この「SBGH001」は10振動をいうスピードを実現するために、
4番車とガンギ車の間に「ガンギ中間車」なる歯車が差し込まれている
そうです。
「ガンギ中間車? 歯車の歯数はどうなっているんだろうなぁ・・・」
むぅ、気になる。
という訳で数式に当てはめて歯数を調査してみました。
(図が見にくい場合は画像をクリックして拡大してください)
72÷8×60÷9×40÷12×45÷10×20=18000(テンプの往復回数/時)
18000×2=36000(テンプの振動数/時)
36000÷60÷60=10(振動/秒)
これで合ってるのかな?
詳しい方、セイコーの中の人、間違っていたら指摘をお願いいたします。
それと調査ついでに、ひっくり返した昔の資料を読み返していたのですが、
高振動機はかなりのトルクが必要なようですね。
振動数とトルクの関係について、以下のような記事がありました。
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クロノス日本版 2010年9月号「カルティエ オート オルロジュリー コレクショ
ン概論」より
「振動数を28,800振動から21,600振動に落とすだけで約1.7倍ものトルクを
捻出できる」
セイコーウオッチ株式会社HPより
「36,000振動は28,800振動と比較して約1.5倍のトルクが必要とされる」
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う~む。
高精度な時計を作るにはそれなりの技術が必要なんですね、やっぱり。
時計の精度を上げるには振動数を上げる必要がある
↓
高いトルクが必須
↓
大きなゼンマイを収めるため香箱&ムーブを大型化、
さらに高振動化による摩擦増大、摩耗の懸念
↓
解決として、ゼンマイの大きさを変えず高トルクが出せる新ゼンマイと、
抵抗&摩耗の少ないガンギ車を開発(シリコン製など)
こういう思考で考えるとパテック・フィリップなんかは、伝統を踏襲しつつ
新しい技術を積極的に取り入れているので、流石!と感心してしまいます。
まぁ、どうせ精度に関してはクォーツにはかなわないので、
たとえ日差1分あったとしても、私は機械式時計の方が好きです。
だって、中身がごちゃごちゃしていて格好いいじゃないですか(笑)
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