魅惑の装飾「エングレービング」
ムーブメントの地板に彫刻刀を当て、装飾を施す「エングレービング」
その美しさは見る者を魅了してしまいます。
B-Barrel 「BB0037」
今となっては趣味性の高くなってしまった機械式腕時計ですが、
彫刻&スケルトンの趣味度は更に倍です。
時間が分かり難いなんて野暮なことは言ってはいけません。
美しければ良いのです。
(しっかりと彫りの深いエングレービング)
エングレービングといえば、A.ランゲ&ゾーネのテンプ受けが有名ですね。
彼ら、エングレーバーが彫刻を施すとき、下書きはありません。
全ては彫金師の頭の中にあり、指先のひとつで決まります。
実際にムーブメントに彫刻刀を入れる時はフリーハンドですから、
手元が狂ったりしたら、もう地板は使えません。
その緊張と、出来上がったときの充実感は相当なものでしょうね。
仕事人として羨ましいかぎりです。
ブレゲの雲上モノのエングレービングも特筆すべきものがあります。
彫刻で削り取った面が鏡のようになり、地板全体がキラキラと光を反射して
輝きます。 ただし、お値段もかなりのもので1000万円は下らないでしょう。
ですが、いつかは手にしてみたいですね。
腕時計に目をやる。
それは「時間」を見るためではなく「時計」そのものを愛でるため―
そんな人間にしてしまう魔力がエングレービングにはあります。
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