時計問題集を入手しました
前々から欲しかった、時計に関する問題集を入手しました。
時計学問題集 著:山根次郎
昭和48年に発行された本ですので、少々痛みがあります。
が、内容が重要ですので読むことに支障が無ければモーマンタイ。
どうしても劣化が気になるのなら、スキャンしてデジタル化するか、
力技でWordに打ち込むという選択肢もありますね。
「発行 全日本時計貴金属眼鏡小売組合連合会」とありますが、
これは現在の全日本時計宝飾眼鏡小売協同組合のことでしょうか?
さてさて、中身のほうですが、
既知の内容でも、いざ問題として出されると一瞬止まってしまいますね。
「自分の知識は本当に正しいのだろうか? 適当に覚えていたりしないか?」と
改めて考えさせられます。
この問題集を入手して一番の収穫は、注油に関する部分でした。
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問 受石つきボンベ穴石では、穴石外形の1/2~2/3ぐらいまで
油がひろがるように注油するのがよい。
答 正
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問 注油の原則からいうと、軸受が油を保有できる量は限られているから、
その限度内でできるだけ多くの油をさすのがよい。
答 正
解説 同じ汚れの量が発生するとすれば、油の量が多いほどその汚れの
濃度はうすくなる筈であるから、限度内でできるだけ多量の油をさすのが
よいことになる。時計の場合では、他の機械と比較して、それでなくても
注油量は絶対量が少ないのであるから当然のことといえる。なお、限度内
とは、さされた油が流出しない限界のことをいっていると考えてよい。
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こうした情報は大収穫です。
なにせ、自分はプロの時計師の仕事を傍で見たことがありませんので、
どの程度油をさしたらよいのか全く分かりません。
Youtubeなどでメーカーの組み立てシーンを見てはいるのですが、
その動作は見ることは出来ても、実際の注油量まではうかがい知ることが
できませんので、頭を悩ませていたのでした。
もし、この問題集の注油に関する内容に問題があるとすれば、それは時計師
によって油の量や、注油する・しないの判断にバラつきがあることですかね。
人によって正解が違う、という。
これは経験はもちろん、使っているオイルの種類とか師匠の教えなど
そこに至るまでの様々な要因が影響していると思います。
まだ最後まで読んでいないのですが、
これはこれとして、自分の時計知識のひとつの基準となりそうです。
まさに宝の山。
で、いつも思うこと・・・
「なんでこういう本が現行で無いのか!」
BFNさん、いつかのタイミングで本を出してください。
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