~ 腕時計を中心とした 欲望に連敗続きの物欲日記 ~

ようやく入手、『時計修理技術読本』

 

趣味で時計を触っているとはいえ、

扱うにからには正しい知識、やり方は知っておきたい。

 

そんな自分の思いをサポートしてくれる素晴らしい1冊と出会いました。

 

『時計修理技術読本』 小野茂・菅波錦平・共著

IMG_3557

 

こちらの本。

「相当細かいことまで詳しく書いてある」と噂には聞いてたので、

是非欲しいとは思っていたのですが、なんというか想像以上でした。

 

目次をざっと見渡しただけでも内容の濃さが伺えます。

 

第一編 総論

・第一章 時計の原理

・第二章 ウォッチの構造

第二編 調速機

・第一章 テンプ振動上の法則

・第二章 調速機修理に必要な工具

・第三章 テン真

・第四章 テン真入替

・第五章 テン輪の振れの修正

・第六章 テン輪の片重りの修正

・第七章 ホゾ先の修正

・第八章 テン真の合わせ方

・第九章 ヒゲゼンマイ

・第十章 ヒゲゼンマイ合わせ

第三編 脱進機

・第一章 脱進機

・第二章 脱進機の調速

・第三章 クラブツースレバー脱進機の製図法

第四編 原動力ゼンマイ

第五編 輪列

・第一章 歯車

・第二章 輪列

・第三章 ホゾ

第六編 分解掃除と注油法

・第一章 分解掃除注油に必要な工具

・第二章 分解掃除注油の心構え

・第三章 点検の順序

・第四章 分解掃除注油上の実験

・第五章 分解作業

・第六章 洗浄作業

・第七章 手洗い洗浄

・第八章 自動回転洗浄機

・第九章 組立

・第十章 注油

・第十一章 筒カナの修正

第七編 振動不感装置

・第一章 振動不感装置

・第二章 耐震軸受の分解組立法

第八編 石

・第一章 穴石、受石

・第二章 伏込み穴石の入替

・第三章 圧入穴石の入替

第九編 磁化

・第一章 磁化の原因と影響

・第二章 磁気の検出と抜き方

第十編 ヤスリ技術の練習

・第一章 ヤスリ技術

・第二章 ヤスリ作業

第十一編 熱処理

第十二編 ネジ

・第一章 ネジの原理

・第二章 ネジの作り方

・第三章 接客上の参考

第十三編 歩度調整

・第一章 歩度測定器

・第二章 姿勢差の調整

第十四編 防水側の開閉

・第一章 裏蓋の開閉

・第二章 ガラスのとりかえ

・第三章 ワンピース防水側

・第四章 防水試験の方法

・第五章 サビの処理法

第十五編 付録

 

 

以前記事にしたタイムグラファーの2重線についても

様々なパターンを例に挙げて解説されていました。

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さてさて、どうしたものか・・・

 

正直、膨大な情報量にちょっと腰が引けてしまっています。

 

「読む」というよりは「挑む」という感じでしょうか。

 

こりゃ大変だ・・・

 

コメント

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  • コメント (5)

    • chrono1940
    • 2013年 8月 03日

    はじめまして!
    いつも楽しく拝見しております。

    この本、「読む」でも「挑む」でもなく、ケータイの取説のように、必要に応じて「引く」使い方の方が現在では多いかな、と。(笑)

    紹介されている工具は古いですが、テクニックはもちろん今でもそのまま通用するものばかりなので、心強い相棒になりますよ!
    \(^_^ )

    • NEEZ
    • 2013年 8月 04日

    chrono1940さん

    はじめまして。
    コメント有難うございます。

    >ケータイの取説のように、必要に応じて「引く」

    少し読み進めてみたのですが、
    おっしゃる通り、辞書とか取説的な印象を受けました。
    逆に言うと、この本が無かったらどうにもならない、そんな感じです(笑

    工具もGEM社とか時代を感じますが、問題は無いですね。

    そしてそして、いつも思うこと。

    「何故このような本が現行で発刊されないのか」

    ですね・・・

    • BFN
    • 2013年 8月 05日

    これ・・まだ入手してないっす。
    将来的には、絶対手に入れますけど。
    (最近ヤフオクで3冊出たけど、全部落とせなかった)

    > 「何故このような本が現行で発刊されないのか」

    昔の発行元がつぶれて引き継ぎ先が無いのと、
    記載内容の技術的な検証ができない(メーカーが答えてくれない)のと、
    技術が多岐に渡りすぎて編纂がしにくいから・・・かな。

    あと、需要数が少ないのに編集するのにコストがかかりすぎるのも。
    今の環境では、需要は1万冊前後(修理店舗+メーカーから)だろうから、
    ここまで編集しようとすると 1冊単価軽く5万円とか超えちゃう。

    まぁ、ゼロからではなく、複数の過去の書籍を引用して
    現代の技術に適合してるかチェックをかけるような技術書なら
    作れる気がしますが。

    どちらにせよ採算度外視でしょうね。

    • chrono1940
    • 2013年 8月 05日

    私の卒業した某時計学校でも、あまりに入手困難な為に先生の蔵書をみんなでコピーしまくって綴じて愛読してました…

    ↑見事な著作権無視(笑)

    まぁ、効率重視のメーカーも「あれこれパーツ修正」やなくて、豊富にある新品パーツと素取替してしまうところも多いし、この本に有るような知識、技術の習得を求めてる客層は時計学校の生徒くらいになってしまってますからね…
    (´・ω・`)

    スイスから来たETAのトレーニング講師に香箱のオイル塗布量について質問しても「なぜ洗う必要が?問題があるなら丸ごと交換すればいいではないか?」って言われました…(爆)

    • NEEZ
    • 2013年 8月 05日

    BFNさん

    >昔の発行元がつぶれて引き継ぎ先が無い
    >需要数が少ないのに編集するのにコストがかかりすぎる

    自分もこれが最大の要因ではないかと。

    chrono1940さん

    >豊富にある新品パーツと素取替してしまう
    >問題があるなら丸ごと交換すればいいではないか?

    種類と流通量でエボーシュを牽引しているETAの中の人らしい考えですね(笑

    たしかに、工作機械の精度UPと合理化された設計でパーツ単品の精度も良いとなれば、具合の悪い時計を本当に直したい思った場合、問題のないパーツに置き換える、というのが一番正確で一番速い方法なんでしょう。
    しかも、時計師の能力が高くなくても確実に直せてしまうという。

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