Flashの今後とHTML5
1ヵ月ほど前、GoogleがFlashアニメーションをHTML5に変換するツール
「Swiffy」を発表いたしました。
3月には、Flash開発ツールを販売しているAdobeも「Wallaby」という
変換ツールの提供を始めています。
双方、まだまだ開発中とのことで、これからの進捗が期待されますが、
すでに、ネット上の重要な資源となっているFlashのHTML5への変換は
企業や一般ユーザーが、もれなく恩恵を受ける重要なツールとなることで
しょう。
自分も早速テストしてみましたが、
どちらも完成度は低く、満足に動きません。
・SetInterval関数が動かない
・影を付けるフィルタ等が効かない
などなど、重要な機能が未対応です。
イメージで見るとその違いは明らかです。
左:オリジナル 右:Wallaby変換
左:オリジナル 右:Wallaby変換
このFlashのHTML5への対応は、2つの大きなメリットがあります。
まず1つめは、お馴染み、AppleのiPhoneやiPadでも動作可能という点です。
Appleは、ブラウザ上で起こる問題の殆どがFlashが原因であるとして
Flashをサポートしていません。
私がiPadを買わない理由も「寝転がってWebを見るのに最適なはずのiPadで
Flashが動かない」という所にあります。
2つめは、これまでの資産を無駄にしないという点です。
Flash開発アプリケーション代金、制作にかけた労力、Flashコンテンツ制作
会社、Macromediaのオーサリングツール「Action」時代から続く開発ノウハ
ウなど、これらが無駄にならずに済むということです。
現在のWebのスタンダードになりつつある「HTML5」は動画を標準でサポート
しており、このHTML5に対応することは今後のFlashの生存もに係わります。
また、HPを記述する言語のひとつ「HTML」はバージョン5によって
「デザイン」と「コンテンツ」の分離というキーワードが明確になりました。
HTMLとブログ、両方の記述したことがある方はイメージできるかもしれま
せん。
従来のHTMLはデザインとコンテンツを同時に分けることなく記述していました。
それに対して、ブログはデザインはデザインで、コンテンツはコンテンツで
それぞれ独立しており、コーディング中に余計な気を使うことがないように
なっています。
この「デザイン」と「コンテンツ」が分離されているということは、Google等
の検索エンジンがHP内の「コンテンツ」の部分を正確に評価できるように
なるため、検索精度が向上することを意味します。
「これが見たい」と思った検索者に対して的確な情報を提供できるわけです。
それゆえ、Flashに限らずHTML5への対応は大変重要です。
アニメーション作成分野では覇権を握ったFlash。
一刻も早く、完成度の高い変換ツールのリリースが待たれるところです。
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