ステアリン酸をGetしました
前回の続きです。
オイルの拡散を防止させる「エピラム処理」。
その材料であるステアリン酸を入手することができました。
購入した場所は、処方箋を取り扱っている普通の町薬局です。
ただ、この試薬を販売している薬局にたどり着くまでに数件、足を伸ばさなくては
なりませんでした。
まず最初にあたったのは普段風邪をひいたときに薬を処方してもらう薬局。
結構大きなところだったのですが、試薬は販売していとのこと。
次に、処方箋を受け付けている薬局チェーン店を2店ほど訪問。
こちらも処方箋のみでNG。
次は、もう数十年やっているような駅前のとても小さな薬局です。
そこでは昔は試薬を販売していたそうですが、もう処方箋メインになってしまい、
何年も前に取扱いをやめてしまったようです。
あー、残念。
しかし、「この辺りなら〇〇薬局さんが試薬を販売していたと思います」
との情報をもらい、すぐさま紹介してもらった薬局に電話アタック。
そこで、あっさり「取り寄せできます」とお返事をいただきました。
実際、注文から中3日ほどで手にできましたので、注文さえできれば
意外とすんなりといく、という感じですね。
薬剤師さんが言うには「塩酸や硫酸だったら1~2日で取り寄せできます」と
言っていました。
そもそもこういった薬関係は流通が早いものなのでしょうか?
今回入手したのは和光純薬工業のステアリン酸 500g (199-10995)。
グレードは試薬特級(純度95%以上)です。
ちなみに、お値段は2,500円くらい。
本当はキシダ化学株式会社の1級ステアリン酸を入手しようかと思っていたのですが、
こちらの薬局では和光純薬工業をメインで取り扱っているようなので
こちらにしました。
Wikiで「試薬」を調べてみたら、和光純薬工業は業界大手のようですね。
ステアリン酸は白い顆粒状の粉で、少し匂いがあります。
たしかにその匂いからロウソク、石鹸を連想させますね。
和光純薬のサイトをみると、ステアリン酸の特性は以下のようです。
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水に不溶。エタノールに可溶。エーテルに易溶。
エーテルに溶けやすく、エタノールにやや溶けやすく、水にほとんど溶け
ない。(引用文献:JIS規格)
ジエチルエーテルに溶けやすく、エタノールにやや溶けやすく、水にほとんど
溶けない。(引用文献:和光純薬情報)
————————————
さてさて、材料は入手できました。
で、肝心のエピラム処理液の作成方法ですが、時計修理技術読本には、
「ベンジンまたはトリクロロエチレン100ccに対しステアリン酸0.08か
0.09gの割合で溶かし、この中に、よく磨き洗浄済みの部品を2、3分浸す。
これだけで90%位部品面に吸着する。それを引き上げ、よく液を振り切って
自然乾燥させると、部品の表面が薄いステアリン酸の被膜に包まれる。」
とあります。
ここでステアリン酸を溶かす溶剤は何にするか、という問題が起こりますね。
候補としては、以下の3種でしょうか。
・無水エタノール
・Aベンジン
・トリクロロエチレン
なにやらトリクロロエチレンには発がん性という単語が見えましたので、
入手のしやすさと扱いやすさから、無水エタノールとAベンジンで
今後テストしていこうかと思います。
しかし、500gは結構量が多いですね・・・
もう一生ステアリン酸を買うことはないでしょう(笑
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