各言語対応、時計用語集の発見。
先日、嬉しい発見をしました。
家にある時計の本を整理していた時、ある一冊の本の中に、
英語・フランス語・ドイツ語を併記した時計用語集を見つけました。
一例を挙げるとこのような感じです。
日本語:香箱
英語:Barrel
仏語:Barillet
独語:Federhaus
日本語:歯車
英語:Wheel
仏語:Roue
独語:Red
日本語:カナ
英語:Pinion
仏語:Pignon
独語:Trieb
これは、私にとって大変重要な資料です。
時計が好きな方を大分すると、時計そのものを沢山所有し、愛でたりして
楽しむ人と、時計に関する技術書を読んだり、ムーブメントの分解・修理に
手を出したりする人、大抵はこのタイプに分類されると思います。
特に、私も含めて後者のタイプは、意外とお金が掛からない分、
(時計を沢山買い漁るよりはマシという意味で・・・)
情報の収集や、技術の習得に恐ろしく時間を使います。
・力学、暦学、機械工学を交えた難解な書籍
・特殊かつ種類の多い工具達
・微細ゆえに精度を要求される制作技術
などなど、時計の機能そのものに着目すると、底の無い「沼」の装いを呈して
きます。
特に、こと日本では和訳された書籍が極端に少ないため、
私はもう、和書から情報を得ることを諦めてしまいました。
悔しいが洋書から直接情報を得る事にシフトせざるを得ない。
洋書であれば、ギョーシェ彫りの仕方を含め文字盤の制作方法など
マニアックな文献を目にすることができます。
しかし、そこで問題となるのが言葉の壁です。
英語ならギリギリでも、フランス語、ドイツ語は手が出せません。
時計の本場スイスはフランス語圏ですし、
書籍に関しては英語版に続いてドイツ語版が数多く存在します。
さらにさらに、時計の専門用語となると通常の翻訳では訳しきれません。
辞書を引いてもネット翻訳しても、出てくる文章は支離滅裂。
そうした中での、今回のドイツ語・フランス語に対応した時計用語集の
発見は、本当に重要な出来事でした。
大げさかもしれませんが「道」が見えた気がします。
当ブログは光栄な事に、本職の方や、それに負けないほどマニアックな
方々にも閲覧していただいているようです。
それに対して素人の私ができる事。
「独自の視点や、多方面からのアプローチで得た情報を共有すること」
それくらいしかありません。
時計用語は全部で168語ありましたので、時計に興味がある全ての人の
踏み石となれるよう、これらをまとめて、近日中にコンテンツ化したいと
思います。
コメント
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コメント (3)
かなり前の記事へのコメントで大変恐縮ですが、この用語集の載っている書籍or雑誌の書名を教えていただくことは可能でしょうか?
かみし様
コメントありがとうございます。
こちらの本は「Lexique Du Genie Horloger」という書籍になります。
私が所有しているのは「Francais・Deutsch・English」版で
フランス語・ドイツ語・英語が併記されているバージョンなのですが、
ほかにも日本語・英語・中国語が併記されているバージョンなど
多数の言語Verが出版されているようです。
NEEZさま
お答えありがとうございます。この書籍は知りませんでしたので存在を知れて大変うれしいです。
手元には英語か日本語の資料しかありませんが、将来的にフランス語・ドイツ語しかない資料も読めたらと思っていたので、購入しようと思います。ありがとうございます。